毎日を自分らしく生きたい人のゆるーり雑談blog

ちょこっと、ゆるりと。〜中学生シオンの物語〜

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“仙人の教え|毎日自分らしく楽しむことに人生の意味がある”

☆君に捧げる20日間〜正夢少年の物語(エピソード3)〜

こんばんは( ・∇・)

 

 

今日も引き続き「正夢少年の物語」

お送りします( ・∇・)

 

 

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光はあるときから正夢を見始めるようになっ

た。

 

 

 

自分にとって好都合の正夢ばかり。

 

 

 

だが、5日目の朝からその正夢に変化が起き

る。

 

 

 

あることに驚いた光。

 

 

 

それはいったい、、、

 

 

 

 

 

・・・・・

 

 

 

 

5日目

 

 

「ピピ、ピピ、ピピ、ピピ、ピピ。」

 

 

 

目覚ましの音が部屋中に響き渡る。

 

 

 

今日はいつものように目覚めがよくない。

 

 

 

いつもなら起きた瞬間、リビングに向かうの

だが、今日はなんだか体が重い。

 

 

 

というのも、今日見た正夢がいつもとは全く

異なる内容だったからだ。

 

 

 

そんな気持ちの中、母が作った料理を口に運

ぶ。

 

 

 

なかなか喉を通らない。

 

 

 

今日から起きる出来事を頭で考えれば考える

ほど、憂鬱になってくる。

 

 

 

ふと、壁にかかっている時計を見ると、

学校の授業が始まる20分まであることに気

づく。

 

 

 

「もう間に合わないじゃないか。 」

 

 

靴紐が解けているのにも気づかないくらい、

ダッシュで学校まで急いだ。

 

 

だが、今日に限って信号に捕まる。

 

 

 

結局、学校が始まる5分後に着いた。

 

 

 

みんなが揃って、先生の話を聞いている中、

扉を横にスライドさせて教室内に入るのはか

なり恥ずかしい。

 

 

 

まだ恥ずかしいだけならいいのだが、教室に

入った瞬間、先生に怒鳴られたことによっ

て、僕の心は傷ついた。

 

 

 

昼休み中廊下を歩いていると、前から歩いて

きた七虹ちゃんにすれ違ったが、正直今の気

持ちで七虹ちゃんに話しかけられない。

 

 

 

昨日なぜ学校に行かず、私服で道路を歩いて

いたのか気になってはいたが、今はそれどこ

ろではない。

 

 

 

 

まだまだ僕の不幸は終わらない。

 

 

 

それは部活での出来事だ。

 

 

僕はバドミントンの部長をしているが、

今日はいつにも増して部員のやる気がない。

 

 

一回休憩したら、みんな一斉にスマホの画面

を見はじめ、完全に操られたかのように画面

を触りまくる。

 

 

 

そしてその光景を、他の部活のやつが先生に

言いふらし、会議まで発展した。

 

 

 

「なぜ練習せずにスマホばかりいじるの

か?」

「部長の君はどうして何も言わないのか?責

任力が足りないんじゃないのか?」

「それぞれの反省点をみんなで話し合い、私

に報告しなさい。」

 

 

こんな風に、部活担当の先生にみっちり指導

された。

 

 

 

 

そして部活も終わり、家に帰る途中に犬にお

しっこをかけられるといった醜態を晒した。

 

 

 

今日の僕は本当についていない。

 

ほとんどが不幸のことだ。

 

 

これまでの正夢は自分にとって都合のいいこ

とばかりだったが、今日の朝はなぜか不幸の

正夢を見た。

 

 

 

朝は遅刻から始まり、部活でうまく行かず、

帰り道に犬におしっこかけられるという不幸

なことが続いた。

 

 

 

これ以上不幸なことはもうごめんだ。

 

 

 

 

6日目

 

「君は、、どうして、、、そんなに、、

な、、」

 

 

「ピピピ、ピピピ、」

 

 

僕は朝からベッドの上で呆然としていた。

 

 

 

間違いない。

 

 

 

自分にとって好都合だった正夢が、昨日を境

目として不幸の正夢に変化している。

 

 

 

ただ、今日は朝起きた時、一粒の大きな涙が

僕の目からこぼれ落ちた。

 

 

 

理由は全くわからない。

 

 

 

別に悲しいことなんてなかったような気がす

るが、とりあえず涙がこぼれた。

 

 

 

 

今日は学校が休みなので、ふらっと散歩をす

ることにした。

 

 

 

僕は家で犬を2匹飼っている。

 

 

 

休みで天気がいい時は、必ずその二匹を連れ

て、家の周辺を散歩する。

 

 

 

ある瞬間、一匹の犬が足を引きずるように歩

いていることに気づいた。

 

 

「どうしたのだろう?」

 

 

思わずその場に立ち止まり、足の裏を見てみ

た。

 

 

 

なんと、道路に落ちていた釘が犬の足に刺さ

っていたのだ。

 

 

 

出血をしていたので、すぐに動物病院に連れ

て行くことにした。

 

 

 

また、夢の通りだ。犬が怪我をするとわかっ

ていたのにも関わらず、僕は夢の中で散歩し

たルートを通って、散歩してしまった。

 

 

 

ここで異変に気付く。

 

 

 

正夢にならないようにするためには、その夢

と違う行動を取ればいいのだが、それができ

ない。

 

 

 

なんという能力を持ってしまったのだろう

か。

 

 

 

一日の内容が、良くも悪くも朝の時点で全て

わかってしまうのだから。

 

 

 

 

動物病院の帰りにある公園で、ベンチに座っ

て目を手で覆っている女子を見かけた。

 

 

あの子は、、

 

 

「君は、、どうして、、、そんなに、、

な、、」

 

 

 

 

7日目

 

「ピピピ、ピピピ。」

 

 

「あれ?僕は昨日、犬の散歩をした後何をし

てたっけ?」

 

 

今日もいつもと同じように正夢を見た。

 

 

だが、昨日の犬の散歩を終えてからの記憶が

ない。

そういえば、昨日の正夢も途中よくわからな

いところで途切れてた。

 

 

 

「一体どうなってるんだ?」

 

 

「公園で誰かがいたのは確かなのだが、一体

誰なんだ?」

 

 

 

 

今日も学校が休みだ。

 

 

今日は友達と海に遊びに行く予定がある。

 

 

涼しい格好に着替え、友達と待ち合わせるた

めに、この街の象徴でもある、「オーロラモ

ニュメント」の前に集合した。

 

 

だめだ。これから起きることは不幸なことな

のに、体は海に向かってる。

 

 

 

脳ではわかっているのに、体がいうことを聞

いてくれない。

 

 

悲惨な事故が起きてしまうというのに、

 

 

 

 

 

「助けてー!助けてー!助けてー!」

 

 

砂浜から遠く離れたところから、子供の大き

な声が聞こえた。

 

 

溺れている。確かにそこでは小さな子供が溺

れている。

 

 

家族が目を離した隙に、遠いところまでいっ

てしまったのだろう。

 

 

だめだ。助けに行こうとしても、そこまで泳

いで行くのに時間がかかる。

 

 

僕は何も行動できなかった。

 

 

 

結局その子供は溺れているところをギリギリ

のところで救出され、どうにか息を取り戻し

た。

 

 

不幸中の幸いだった。

 

 

もうこれ以上、不幸な正夢は勘弁してほし

い。

 

 

家に着いた瞬間、ベッドに直行して、疲れの

せいなのか即眠りについた。

 

 

 

 

 

8日目

 

 

「ピピピ、ピピピ、ピピピ、」

 

 

あの言葉が忘れられない。

 

 

心にグッと刺さったあの言葉。

 

 

 

今日は学校があるので、普段通りに学校に向

かった。

 

 

 

放課後、今日は久しぶりに七虹ちゃんと部活

のミーティングを行うことになっていた。

 

 

「久しぶり、光君。部活の調子どう??」

 

怪訝そうに、僕の顔色を伺いながら聞いてき

た。

 

 

「全然、うまくいってないよー。

モチベーションも低いし、この前なんて勝手

に会議開かれてめちゃくちゃ責められたから

ねー。」

 

 

「それに比べて、七虹ちゃんはいいよねー。

部活も充実してそうで。部員の人ともうまく

コミュニケーション取れてそうだし。」

 

 

 

「その元気僕に分けてくれないかな?

そうしたら僕も元気100%になるし、部活

へのモチベーションが上がるんだけどなー

笑」

 

 

 

冗談半分に言った瞬間だった、

 

 

 

「何も知らないくせに、、、、」

 

 

小さな声で、ちょっと僕を睨んできたかのよ

うに見えた。

 

 

 

ちょっと間があいて、七虹ちゃんはこう言っ

た。

 

「そんなことないよー。私も色々大変だよ

ー。

じゃあ今日はもう帰るね。用事あるし。」

 

 

 

え?もう終わり?

 

 

あっけなく終わったミーティングに僕は少し

違和感を感じた。

 

 

 

 

それにしてもさっきの言葉は心にぐさっとき

た。

 

 

小さい声でボソっと言っていたのがある意味

怖かった。

 

 

 

9日目

 

「ピピピ、ピピピ、ピピピ。」

 

 

おかしい。

 

 

今日は何の夢を見たのか全くと言っていいほ

ど覚えてない。

 

 

 

いつもならはっきりと鮮明に覚えているの

に、、、

 

 

 

 

 

・・・・・・

 

 

「七虹ちゃん、今日は一日中寝ている状態だ

ね、、、、」

 

 

七虹ちゃんの母は悲しい顔をしてそう呟い

た。

 

 

 

 

エピソード4に続く