毎日を自分らしく生きたい人のゆるーり雑談blog

ちょこっと、ゆるりと。〜中学生シオンの物語〜

2人のキャラクターと共に、毎日思ったことや本から得た知識についてゆるーり発信していきます!

“仙人の教え|毎日自分らしく楽しむことに人生の意味がある”

☆君に捧げる20日間〜正夢少年の物語(エピソード4)〜

こんばんは( ・∇・)

 

 

 

今日も引き続き「正夢少年の物語」

をお送りします!

 

 

 

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・・・・・

 

 

9日目

 

 

「ピピピ、ピピピ、ピピピ。」

 

 

いつもと同じように目覚ましの音で目が覚め

たのだが、今日は正夢を見ていない。

 

 

最近は不幸の正夢ばかり見ていたのだが、

今日は本当に何も覚えていないのだ

 

 

 

今までの正夢は単なる思い込みで、

幻想だったのだろうか?

 

 

 

それとも、正夢なんて存在しないのだろう

か?

 

 

 

考えてもわからないことを朝から10分ほ

ど、頭を捻らせながら考えていた。

 

 

 

とりあえず、朝食を食べ、学校に向かおう。

 

 

 

また遅刻して先生に怒鳴られるのはごめん

だ。

 

 

「キーンコーンカーンコーン。」

 

 

授業の開始を知らせるチャイムが学校中に響

き渡る。

 

 

 

今日は急遽七虹ちゃんと話すことがあったの

で、少しだけワクワクしていた。

 

 

 

ただ、今日は正夢を見てないので、どんな展

開になるのか全く予想できない。

 

 

 

あれだけ夜寝たのに、授業中も眠たい。

 

 

あれ?昼寝をした時は正夢になるのだろう

か?

 

 

そんなことを思いつつ、うとうとしていた。

 

 

「光!ちゃんと話し聞かんか!」

 

 

先生の怒号によって、眠気がすべて飛んでい

った。 

 

 

「キーンコーンカーンコーン。」

 

 

授業終了の合図だ。

 

 

 

ようやく1日が終わった。

 

 

 

ささっと帰る準備を終わらせて、七虹ちゃん

に会いに行こう。

 

 

時間になっても七虹ちゃんが現れない。

 

 

10分、20分、30分と時間が経つが、全

く現れない。

 

 

これはさすがにおかしいと思い、七虹ちゃん

と同じクラスの子に話を聞きにいった。

 

 

「すみません。七虹ちゃんっていますか?」

 

 

「七虹ちゃんなら、今日学校に来てないよ。

体の調子が悪くて休んでいるみたいだよ。」

 

 

 

なんということだ。

 

 

「せっかく今日は七虹ちゃんと話せる機会が

あったというのに、

前回の失言を謝ろうとしたのに、」

 

 

結局この日は七虹ちゃんに会うことができな

かった。

 

 

 

 

 

 

 

10日目

 

「ピピピ、ピピピ、ピピピ、ピピピ。」

 

 

まだ六月だというのに朝からものすごく暑

い。

 

 

被っていた布団がなぜか床に落ちていた。

 

 

おそらく、寝ているときに暑くなってはねの

けたのだろう。

 

 

 

それか、正夢の内容に驚愕してはねのけたの

かもしれない。

 

 

 

「七虹ちゃん大丈夫かな?」

 

 

 

 

今日も学校があったが、どうしても確かめた

いことがあって、学校に休む電話をした。

 

 

 

昼過ぎに家を出た。

 

 

 

今日は暑すぎる。軽く30度は超えているの

ではないか?

 

 

 

前にあの公園で見た女子。

 

 

僕が見た限りでは間違いなく「七虹ちゃん」

だった。

 

 

ただ、その時の夢はそこまでだった。

 

 

その後の記憶が全くなかった。

 

 

今日もその公園に七虹ちゃんがいることは間

違いない。

 

 

三人くらいは座れるであろう長いベンチに

一人の女性の姿があった。

 

 

 

やっぱり七虹ちゃんだ。

 

 

今日は寒色系の青っぽい色の服を着ている。

 

 

勇気をふりしぼって話しかけた。

 

 

「七虹ちゃん。大丈夫?

昨日も学校に来てなかったらしいけど、どこ

か体調が悪いの?」

 

 

心配そうな顔で自然な感じで尋ねた。

 

 

 

「ひ、光くん?びっくりした!

急に目の前に現れたから誰かと思ったー。

ちょっとだけ体調が悪いけど、大丈夫だ

よ。」

 

 

 

遠くから七虹ちゃんを見かけた時は、

思いつめたような表情をしていたが、

今はまるで違う人に思えるくらい穏やかな表

情だ。

 

 

 

「ほんとびっくりしたよ。光くん学校は?」

 

 

 

「ああー。朝ちょっとお腹痛くて学校休んだ

んだけど、

すぐに治って少しだけ散歩してたんだ。」

 

 

「それで公園の横を通り過ぎようとしたら、七虹ちゃんを見つけたって感じ。」

 

 

 

「そうだったんだねー。わざわざ心配してく

れてありがとうねー。

明日は学校行くから!また明日話し合おうね

ー。」

 

 

 

「ほんと無理しないでね。

あ、それと、前学校で変なこと言ってごめ

ん。七虹ちゃんを傷つけてしまったかなっ

て。」

 

 

 

「こっちこそごめんなさい。ちょっと色々

あ、、っ、、」

 

 

 

「バタン。」

 

 

いきなり目の前から七虹ちゃんの姿が消え

た。

 

 

視線を下に向けると、そこには七虹ちゃんが

倒れていた。

 

 

 

「七虹ちゃん!!七虹ちゃん!!大丈夫!?

七虹ちゃん!!!!」

 

 

 

光は気が動転してしまい、ひたすら七虹ちゃ

んの名前を叫び続けるしかできなかった。

 

 

 

 

11日目

 

「ピピピピ、ピピピピ。」

 

 

「ハッ!!」

 

光は目が覚めた瞬間、ベッドから勢いよく起

き上がった。

 

 

昨日、七虹ちゃんは僕の目の前で倒れたん

だ。

 

 

僕は気が動転していて、何もできなかった。

 

 

ちょうどその時公園の横を通っていた人が救

急車を呼んでくれて、七虹ちゃんは総合病院

へと運ばれた。

 

 

 

その時七虹ちゃんの母が一緒に救急車に乗っ

ていったが、

その後七虹ちゃんがどうなったのかは分から

なかった。

 

 

 

ただ、今日の正夢で七虹ちゃんに何が起こっ

ているのか、わかってしまった。

 

 

 

だから最近学校に通えてなかったのか。

 

 

 

七虹ちゃんになんてことを言ってしまったの

だろう。

 

 

謝って済む問題ではない。七虹ちゃんに合わ

せる顔すらもない。

 

 

ただ、正夢は変えることはできない。

 

 

 

 

今日は行かなければならない場所がある。

 

 

 

その場所とは、七虹ちゃんが入院している総

合病院。

 

 

 

正直行きたくない気持ちもあったが、

行かなければならない。

 

 

 

そういう運命なのだ。

 

 

 

七虹ちゃんが入院している部屋の前の椅子に

ある一人の女性が座っていた。

 

 

 

「こんにちは。あの時公園で七虹ちゃんと話

していた雲間光(うんげんひかる)です。」

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 

 

続く。